その頃のヴァナはクリスマスが近く
3国にはツリーがあり、ジュノはいつもの曲が
クリスマスバージョンに変わっていた
あるフレが「この曲が気に入った
1年中この曲ならジュノがもっと好きかも」と言った
今年はまだその曲がかかっていないね
朝があけたような、新しい旅立ちをイメージするような
ヴァナの曲のクリスマスバージョン、私もすぐ好きになった曲
その日、主婦タルさんは
クリスマスバージョンの曲がかかるジュノで待っていて
私とニートな王子をなんとか仲直りさせようと
明日の午前中、3人で話し合おうと
3人でよく遊んだビビキー湾に誘って来た
だけどきっと王子は断るだろうし
もう先が見えていて
とりあえず午前中にはオンに行くと約束したが
いざ当日になるとログインするのが怖かった
主婦タルさんからメッセがいくつも来ていた
コーフンして早起きしちゃった^^(5時くらい
まだ7時なのに、待ちきれない
LSは誰もいなくて寂しくて、ジルさん早く来ないかな?(7時すぎ
どうして来てくれないの?
ずっと待ってるのに…不安でいっぱいです(8時くらい
ジルさんごめんね
ずっとジルさんもこんな思いをしてたって忘れてた^^;
今日は特別な日です、3人で大事な思い出を作ろう^^(9時前
特別な日という意味をあとで知る事になる
オンして、メッセを読んでいると主婦タルさんからテルが来た
やっぱり無理だよ、やめようと言う私
タル主婦さんからパーティの誘いを受けました
私はパーティに入る事を躊躇し
もういいから、何をしても
もう無駄だからいいよと主婦タルさんに言った
だって何度も王子には説明をした
それでもわからないとしか言わなかった
なんの歩みよりも見せない頭の悪い王子
きっと私がパーティにいたら
王子は黙って抜けるだろう
主婦タルさんは、いいからPT入ってと言った
モグからジュノ上層に出た
その日はログインしてからずっとキャラをモグに置いていて
上層に出た途端、あの曲が耳に入ってくる
変な話だけど
朝になったばかりのジュノ上層は眩しく
クリスマス用の曲が本当によく似合っていた
迷いながらパーティに入った、少し手が震えた
主婦タルさんと、ニートの王子と私の3人
あぁ、いつも遊んだ3人だね
あの頃とはでも、全然違う状況での3人パーティ
主婦タルさんは
「私がリーダーです、最後まで私の指示に従って下さい
勝手にしゃべったり、PTを抜けたら
私はこのキャラを削除します、いいですね?」と言った
え?キャラ削除?
私と王子の問題なのに
主婦タルさんがそこまで?
私は胸が痛くなった
私をそんなに思ってくれているのかと
そうまでして私に戻って来て欲しいのかと
だけどもう私はその時、王子のLSに
戻りたいと思っているのかどうかも
わからなくなっていた
だから余計に痛みは強く感じられて
戻りたいのはLSではなく
楽しかったあの頃なワケで
戻れないとわかっているからこそ強く願う
みんなどんどん変わって行ってしまう
それから主婦タルさんは
ニート王子に、赤サポ白を指定、3人でメアに飛ぶ
3人で王子のテレポでいろんな場所に行ったのを思い出す
たくさんの時間を3人で過ごした
ヒュム、ミスラ、タル、しょーもないクエだって
3人でやったらすごく楽しかったね
またやろうねって何度も約束したね
黙ってチョコに乗り
ビビキー湾に移動する3人
ビビキー湾について、主婦タルさんの指示に従い
3人とも離席マーク=誰ともテルで相談や口裏あわせできない
LSをはずす=関係のない会話に気を取られない
誰が誰の味方でも敵でもない
本当に3人だけの状況を作った
主婦タルさんは、キーボがなく
コントローラのパッドで会話をする人
この日のために
自分の考えをマクロにしていた
それをPT会話で流す
それを最後まで読んでから
何度も読んで理解してから、順番に意見をと
もちろん勝手に言い争ったり、ルール違反を見つけたら
即落ちて、キャラ削除しますそのつもりで、
主婦タルさんは静かに言った
3人で仲良くしてた事、私が王子にした事
王子の感じた事や誤解、すれ違い、LSを抜けた事
各自の思いはそれぞれだろうが
私は納得できない、ジルさんのためじゃなく
だから自分のために、こうさせてもらった、申し訳ない
それに、王子もジルさんも、勝手に決めないで欲しい
2人だけの問題ではない、私もそこに含めて欲しい
私の知らない所で、ずるいよ
抜ける抜けないは、3人で話してからでいいじゃないか
ジルさんにLSにいて欲しいと思う人は他にもいるかもしれない
今はそれは関係なく、私はいて欲しい、そう望んでいる
ジルさん自身もLSにいたいと思うなら、行かないで欲しい
行きたかったら行って、それはジルさんの気持ち
誰も止められない、ここはジルさんのヴァナディールでもあるだから
チャットログを一気に埋めた主婦タルさんのマクロ、彼女の思い
主婦タルさんの気持ちは胸に響いて私に伝わって来た
そして、彼女の前ではニートな王子は急にいい顔をして
ジルの言って来た事も今はよく理解できると言った
そのパターン、もううんざりしていたのか
結局「わかった」と言いながらもわかっておらず
今まで何度も同じ地点に戻って私を攻めたじゃないか
この場だけの「わかった」はもういらない
怒りではなく、寂しくなった
王子が遠くに感じられ
何の話をしているのかわからなくなって行く
今までさんざん説明してもわからなかった事が
今、急にわかるようになるワケなどないのだ
だけど、そうは言わなかった
何度言ってももう同じだと私がわかってしまったから
私は何度も王子に言った事を、もう一度だけ言い
それから主婦タルさんにここまでしてもらった事を
感謝していますと言った
そして私は
王子が戻って来て欲しいというなら
もう一度パールを受け取ると言った
王子は、それはジル自身が決める事だと言った
だけど、だから
私はあんなに戻りたかったLSに
今、戻りたいと思っているのかどうかが
わからなくなっていて、すぐ答えられずにいた
今、主婦タルさんの前でいい顔している王子に
過去に言われた言葉が、
10万ギルの人の事やエル♀ナイトさん、Sさんの事で
そのたびに王子に言われた言葉が
頭の中をぐるぐる回った
隠してても全部わかるんだからね
そういう事を今までみんなにテルで言ってたんだね
違う、王子
そうじゃない
エル♀ナイトさんにも、Sさんにも、金髪ヒュムさんにも
そうやってひどい事を裏テルで言ってたんだね
それがジルのしてきた事なんだ、ひどいね
そんな事してないよ、してない
だからみんなLSに来なくなった
自分に何も頼んで来なくなった
全てそういう事だったんだね、よくわかったよ
王子!ねぇ、王子?聞いて…
ジルって本当にひどい人なんだね、軽蔑する
何の恨みがあるの?人のLSをどうしたいの?
たくさんの人を傷つけて、平気な顔してたんだ
そういう事をずっとしてればいい、自分には理解できないよ
…王子、どうしてそういう事言うの?
あなたの事が、誰かわからなくなりそうです
楽しかった日々の事が
話した事も、笑った事も、嬉しかった事も全部
私はもう、うっすらとしか思い出せなくなってしまって
ずっと仲良くいようね、一緒にいたいねと
あんなに言ってたのに、心から思ったのに
それすら本当にそうだったのか
信じられなくなっていて
私は王子や、他の誰かを
知らずに傷付けてしまった以上に
自分も傷付いていたのかもしれない
言わなくていい事もいっぱい言った
でも、言いたくないけど言わなくちゃいけない事はある
なんで私が?という事を押し付けられたりもした
王子が好きだったから、王子のLSが大好きだったから
よくしたいと思った、王子に感謝され、大事に思われたかった
ジルのおかげだね、って
そうだね、ジルがいたからだね、って言って欲しかった
イヤな役回りばっかりさせてごめんね、ありがとうって
王子に喜んでもらえるなら、何でもしたのに…
こんなに嫌われて辛くて、王子にわかってもらえなくて
自分まで王子をわからなくなるんだったら
何もしなければよかったね、バカみたいだよ本当に
あぁ、どうしたら王子に
大好きになってもらえたんだろう?
言いたい事も言うべき事も言わずに
間違っていてもズレていても
結果的に誰かに迷惑になっても
そうだねそうだね、王子の言う通りだねと
ニコニコしていればよかったのだろうか?
そしたら王子は私を、好きになってくれたのだろうか?
私は、王子と主婦タルさんとの話し合いで
最終的に王子の言葉で「戻って来て欲しい」と言わせ
それを受けて、それならLSに戻りたいと言った
キーボで「戻りたい」と打ち込む自分には
だけどもう、違和感を感じていた
王子から、2回目のパールを受け取った
かわいらしい黄色のパール、大好きだった
パールをつけ、私は
何事もなかったかのように
「こんにちは!」とLS会話に打ち込む
王子が「こんにちわ^^」と返し
主婦タルさんが「ジルさんおかえり^^」と言う
久しぶりにつけるLS会話の色が
私のチャットログを一行、二行と埋めて行く
こんな色をしてたんだと思う
私がLSに戻り、テルではなくLS会話で話せて
主婦タルさんはすごく喜び
ビビキー湾で花火を何個も打ち上げた
その日は主婦タルさんの誕生日だった
今日は特別な日です、思い出の日にしたいと
言っていた意味がわかった
だけど、申し訳ない事にそれから
私がパールをつける事がなくなっていく
3日おき、5日おき、1週間、3週間…
パールをつけず一人で行動する事に慣れたのもあった
でも、よそのLSはずっとつけていられても
ニートな王子のLSはつけているのが苦痛になっていた
主婦タルさんは、いろいろあったから
少しずつつけるようにすればいいよと言ってくれた
その後、だけど、何かのきっかけで
王子がまた、過去の何かを、
わかったと言ったはずの何かを
引っ張り出してきて、私はうんざりして
気付いたらパールを捨てていた
最初にパールを捨てなくてはいけなくなった夜
ラバオでは、あんなに何度も躊躇して
なかなか「はい」を選べず苦しかったのに
今度は、いらない素材を鞄から捨てるように
アッサリと捨てる事ができた
2回目にパールをくれた時、まだ何か言いたそうだった王子
今度また揉め事起こしたらその時は…まだ言ってた王子
恩着せがましくさえ感じた王子
結局は何もわかっていない、頭の悪い、バカな王子
ニートな王子のLSのパールを
もし主婦タルさんからもらったのなら
簡単には捨てられなかったかもしれない
そうして私はニートな王子と、そのLSと縁がなくなり
大好きだった気持ちを整理して
新しいヴァナディールで新しい仲間と遊ぶ事を知った
最後に…
※王子に言われた理解不能な言葉たち※
ジルのせいでPTメンバーを
死なせたことがあるといわれたな、そういえば
私は王子が赤でレベリングPTに行ってて
LS会話にレスしないのが気に入らなくて
まぁ赤は忙しいんだが、でも私は赤やってても
LS会話には参加してたので、できるだろうと思ったし、させた
ちゃんと返事しろといつも言ってた
それで、返事してたらケアル遅れたというのが理由
緊急時はLS会話のレスよりもPTへのケアル優先でお願いしますそれくらい言わなくてもわかるでしょう?
あなたがトロいんじゃなくて私のせいでしたかそれはすみませんその人に謝っておいて下さい本当にありがとうございました
あとそうだ
いつまでランクいくつのままでいるつもり?とかも言われた
みんなちゃんとレベルも上げてランクも上げてるのに
ジルみたいにレベルだけは高くて
でもランク低い人なんて誰も誘わないよ?って
どうしてのんびりやってんの?って
**さんも、***さんも
みんな自分でちゃんとすすめてるのに
恥ずかしくないの?って、ニートに言われました(^ω^)
でもさ、この人
随分後になってから、みんなで召喚ツワー行く事になって
でも一人だけバスで土の試練のオファー発生しないとかで
出発時間まで必死でクエ消化したりしてたけど、それはどうなの?
高レベルなのに、のんびりしすぎじゃありませんか?^^^^
まぁでも、ニートな王子が大好きだったから
そう言われても腹が立ったりしなかった
むしろ、自分の事を覚えてくれてたり
いろいろ言ってくれるのが嬉しかったヴァナの7不思議