大好きなニートの王子に
まだ嫌われていなかった頃のお話
LSに入って間もない頃
LSメンバーでは
私が一番レベルが低く知識もない
まだモンク19くらい
たとえばLSのイベントや、メンバーの手伝いなどで
要塞や、古墳などでカギ出しをするという企画があったりした
「王子、要塞いこーよー」
「いいですよ^^」
「古墳でカギ出し手伝って~」
「じゃ、ジュノ集まればいい?」
要塞ってなに?古墳ってどこ?
カギって何ですか?ぇ?カギ?
Keyのカギの事???
箱のカギ?は?ぇ?何それ???
そういうレベルの私
「今暇な人みんな来て~」という話があっても
「ハイハイ!!ヒマです連れてって!!」言っても
「ジルさんは危ないから^^;」と置いて行かれた
一個前に書いたの記事のように
ブブリムを抜けてマウラに行くような感覚では
参加できないようで
サルタで頑張ってレベルを上げて
砂丘でも頑張って
自分の中ではもうかなり
高レベルのつもりだったのだが
インビジもスニークもわからない
それでも無理に行けば
足手まといどころか
現地に着く前に死にまくるだけになるだろう
まぁでも、何もわかってないなりに
そういう扱いを受けるのがすごく不満でした
みんな私だけを置いて、私が行けないエリアで
何時間もずっと楽しい事をして遊んでいる
レベルが低いからと言ってバカにしている
そう思っていました
ブブリムからマウラまで行けるのに
どうして要塞や古墳は行ってはいけないのか
意地悪されているとさえ思った
そうやって
高レベルの人だけで遊んでいればいいんだと
さっきまでLS会話でいろいろ話してたのに
メンバーがどこかに集まってPTになると
途端にLS会話がなくなってしまう
PT会話で話すから
LSメンバーで参加していないのは私だけだった
時々PT会話をLS会話に誤爆して
「あははw」とか「@@さんそれ違うw」「ごめwww」とか
誤爆部分しか見えないから話は見えないけど
すごく楽しそうな会話の一部
そしてその後に必ず「ミスw」と言われるのが嫌だった
ミスなの?私は聞きたい
LSにいて、そのPTにいないのは私だけなのに
聞かせて欲しいのに
みんないるのに会話が見えないLS
一人だけ取り残されたようになった静かなLSで
ソロでサルタやロンフォで低レベル上げをしていた
連れて行ってもらえないイベントの時はいつも
PTじゃなくてLS会話で話してと言っていた
話してもらっても、その内容や
出てくる単語、アイテム名は
サッパリわからないものばかりなのだが…
だから私は
一人で遊ぶのが好きだから
やる事があって忙しいから
置いて行かれてもいいと思い込むようにした事もあった
でも、寂しいんだね
LS会話で関係ない話題をふって
誰かのレスをもらいたがった
それから私は
そのくらいの時期でモンクをやめて
赤魔道士を上げ始めた
FFは最初、赤のAFミスラを
電撃プレイステーションで見ていて
いいなと思ってて(ヴァナディール公式ワールドガイドVol,1の76ページ)
AFを着るほどなんてレベル上げられるワケないと思っていたけど
いつか着れたらいいなと思っていて
わからないなりに
センスないなりに頑張ってみた
ニートの王子が赤魔道士だったから
いろいろ教えてくれた
それも嬉しかった
最初の赤AFのクエが発生して
赤のAFの片手剣「フェンスデーゲン」を貰うためにダボイへ
王子に手伝ってもらって
言われるがままにNMを倒しカギを手に入れ
ここを調べてと言う場所を調べてだいじなものを入手して…
<この先すっごい長いです、つまんなかったらごめn>
モンクやシーフは上げるのが苦痛だったけど
赤はなかなか楽しかった
わからないと王子が色々教えてくれた
アドバイスをくれた
レベルが上がれば王子が褒めてくれた
それで、大事に育てて、私の赤は
多分その頃Lv42くらいになっていた
上がりたてだった
上がるたびに新しい魔法やアビを覚えて嬉しくて…
リフレシュ、コンバート、まだうまく使えないけど
なんだか赤魔道士らしくなって来る
私がニートの王子を好き好き言ってるのはLS会話で
メンバーがいても構わず言ってたので
LSに来る人はみんなよく知っていた
私が嫉妬する相手も決まっていて
王子と同じくらいのジョブの人
王子と長く遊んでいる付き合いの長い人
エル♀ナイトさんと、ヒュム♂侍さんの2人
エル♀ナイトさんは、私とも遊んでくれる事も多く
それで、とてもかわいらしい人なんだが
いちいち嫉妬する私にいつも気を使ってくれ
自分が王子に手伝って欲しい事を頼む時は
「じゃジルさんも一緒に行ってみませんか?」と
よく声をかけてくれる人だった
その日、エル♀ナイトさんは
ズヴァール城に何かをしに行きたくて
前日から王子に手伝いを頼んでいた
「明日、ズヴァール城でこれをしたいんです
手伝って下さい、2人いればできる事なので」
私はザルカバードもズヴァール城も
聞いた事はあったけど
そう何回も行った事がなかった
この時のニートの王子は赤73くらい
エル♀ナイトさんも73くらい、高レベルだった
いつもなら、私も一緒に行きたいと言う所だったが
多分、赤42くらいじゃ危ないエリアだろうから
そろそろ、そのエリアは自分が行けるかどうか
行くべきかどうかもわかるようになっていて
何も言わずに黙っていた
足を引っ張りたくなかった
しかもレベル上がりたてだった
呼ばれもしないのについて行っても
多分死ぬのはわかっていた
必死で上げたのに、死にたくなかった
死んだら下がる事が嫌だった
エル♀ナイトさんが「ジルさんも一緒に行きましょう」と言った
なぜかいつも以上にしつこく行きましょうと誘って来た
私は戸惑って、でも何度も誘われ断りきれず
じゃ明日のその時間にオンにいたら一緒に行く事と
もし死んだらレベルが下がる事
今は絶対に死にたくない事を伝える
「必ず守ります、絶対大丈夫^^」とその人は言った
ニートの王子も「死なせないよ、守るよ」と確かに言った
死なせない、守る、その言葉に萌えた
信じます、命預けます、と思った
今でこそ、いくつもジョブを上げて
気持ちに余裕があるというか
ちょっと死んだり、レベル下がったくらいじゃ
ネタにもならん、ゲラゲラくらいしにか思わないが
その当時の私の赤は、初めて本気になって必死で上げたジョブ
レベル42なんて、もう自分の中では
超ゲーマーw超オタクwなんて思ってたくらいで
旦那にだって自慢して、やり過ぎwと笑われて
でも嬉しくて嬉しくて、すごく大事に一生懸命に育てていた
そう、だから経験値は、1だって無駄にしたくなかった
それでも、そんな自分より
はるかに高レベルの人が2人もいて
2人して守ってくれるのだから
絶対大丈夫だと信じられた
次の日になって
私は朝からオンに行く
ニートの王子も朝からいた
お昼過ぎくらいにエル♀ナイトさんが来た
その時たまたま
いつもあまりオンに来ないタルの赤さんがLSに来た
その人はその時、赤が55くらいだったと思う
タル赤さんは、私より赤が、いや、ゲームが上手な人で
また、イベントなどにも積極的に参加する人
「どこか行くんですか?私も行きます!!」
エル♀ナイトさんは、先にズヴァに着いていた
ニートの王子は、サンド~氷河~ザルカと移動して
ズヴァに向かいますと言った
私とタル赤さんは2人ジュノで
エル♀ナイトさんの知り合いのテレポさんで
ザルカに飛んだ
もうお気づきだと思う
私を守ると言ったエル♀ナイトさんは
ザルカに着いた時点でズヴァの中
ニートの王子は、まだ氷河にいた
誰も私達を守ってくれない
守りようがない状況になってしまっていたのだ
ニートの王子に、LS会話で
同じエリアになったら誘うねと言われた
レベル42の赤と55の赤が2人
ザルカのテレポ石からズヴァに向かう
私はザルカに来たのは2度目くらいだった
タル赤さんが道を知っていると思った
そして、レベル55もあれば
ザルカの敵には負けないと思っていた
ザルカは吹雪いていて視界が悪く
それでも目をこらすと
目玉や骨や、エビが見えた
本当は、王子かエル♀ナイトさんが
近くに来るまで動きたくなかった
タル赤さんが、言う
「こっちに行ってみんなと合流しましょう」
吹雪の中へ、スニをかけて走り出す
タル赤さんが進んだ方向はわからないが
王子のいる氷河側へ向かったのだと思う
私は置いて行かれれば死ぬと思ったし
自信を持って移動し始めたタル赤さんが
私より何でも知っている、何でも上手にこなす人だったので
信頼していた、あてにしていた
私もスニをかけて、視界の悪い中を
恐怖で視野狭窄を起こしながら
どうにか付いて行った
ここでタル赤さんとはぐれたら
ますますどうしていいかわからくなるから
ザルカの地表から露出している大きな骨、周辺にいるエビ
その近くを通るようにして移動していた
スニークさえかかっていれば大丈夫なはず…
スニークの効果が切れそうだ
スニークの効果が切れそうだ
私は「@」と言った
コントローラが汗でぬるぬるになっていた
まだ王子は氷河なのか
もうザルカに入ったのかわからない
エル♀ナイトさんは、ズヴァでみんなが到着するのを待っている
タル赤さんが離れてしまわないうちに
私はスニをかけなおして、追いつこうと思った
近くにエビがいるようには見えなかった
本当は、周りはもう見えていなかったんだと思う
もしスニが切れて
骨や目玉に絡まれたら絶対死んでしまう
そればかり気にしていた
立ち止まって、スニークをかけた
その魔法に反応して
エビが2匹、襲い掛かって来た
私のHPが、あっという間に
黄色くなって、そして赤くなっていく
それにタル赤さんが気付いて
駆け戻って来てくれた
片方のエビに攻撃するタル赤さん
でもエビは2匹いて容赦なく私を殴る
私は何もできないまま
言えないまま、その場に転がされる
戦闘不能になり
レベルが下がった
必死で上げたレベルが、あっさり下がった
死ぬ事が嫌で
一生懸命レベリングに行って経験値を貯めて
やっと上げたレベルを、私は下げたくなかった
今日ここに来る前に何度も言った
死んだら下がるから
行きたくないと何度も
それなのにこのザマは何だ?
震えるくらい腹が立った
私は、だけど
タル赤さんまで死んだりしないと思っていた
私が呼んでしまったエビを
絶対に倒してくれると思っていた
レベルが私より10以上も上で
絡まれた私を助けようと
2匹のエビに勇敢に立ち向かったタル赤さん
エビが、タル赤さんを殴って
HPがみるみる減って
タル赤さんは、私の死体のそばで
HPがあっという間に真っ赤になって
そのまま戦闘不能になってしまった
信じられなかった
なんだこの状況は?
なぜ2人して死んでしまったんだ?
エル♀ナイトさんは?王子はどこ?
守ると言ったから来たのに
その本人達は、片方はズヴァ、もう片方は
まだザルカに入ったかどうかもわからない状態
守ってもらうはずの2名はもう死んでいるのだ
私は自分が死んでレベルが下がったショックと悔しさと怒りと
一緒に来て、私を助けてくれようとして死んだタル赤さんに
申し訳ない気持ちと、もっといろんな感情が一気に溢れて体が震えた
ゲームなのに、ただの遊びなのに許せなくて
約束したのに、守るって言ったのに
私は怒って、すごく怒って
悔しくて、バカみたいだけど泣いた
裏切られた気持ちでいっぱいだった
そして死体のまま、大騒ぎしたと思う
2人が死んでしばらくして王子はやってきて
レイズ3できるフレを呼ぶからと言った
私はレベル42くらいだったし
レイズ3なんていらないと言った
レベル戻る事あるから、と王子は言ったが
上がりたてで死んだら下がるって
何度も言ったろう?と私は言った
レイズ何をしてもらってもレベル戻るワケないんだよと
それより、守ると言ったのになぜこうなったの?と
どうして一緒に移動してくれなかったの?と
もう帰る、レイズいらないと王子に罵声を浴びせた
王子は困って、でもレイズだけもらってと言っていたが
私は許せなくて、だって守るって言ったから
死なせないって言うから信じたのに
来たくもないこんな場所に来たのにと何度も言った
王子は答えないので
私は用事があるからとパールをはずした
ゲームでここまで腹が立って、泣けた事はなく
バカバカしいけど、王子を許せなかった
ウソをついたわけではないけれど
ウソつきだと思った
その日、LSをもう一度つけたのは夜になってからで
エル♀ナイトさんは、LSで私を待っていたようで
私がパールをつけるとすぐ謝って来た
私が自分の事で無理に誘ってしまって
それもあんな事になってごめんなさいと言ってくれた
守ると言ったのに死なせてしまって申し訳ないと
失った経験値分、PLしましょうか?
とも言って来たがそれは断った
そしてニートの王子は、何と言ったと思う?
ジルは、なんでも人任せにしすぎだ
行った事のないエリアに行くなら、下調べすべきだ
どんな敵がいるのか、レベルはいくつか、アクなのか
それから、
死を恐れていては何もできない、そう言った
何を言っているのかサッパリわからなかった
死ねばいいと思った
どこまで頭が悪いのか
この人、本気で言ってるのか
大好きなのに、どうしてこうなのか
どこか叩いて直るなら、叩いてあげたい
そう思った
でも私はやっぱり王子が大好きで
ニートの王子と一緒にいて欲しくて、遊んで欲しかった
なんであんなに好きだったんだろうね
今思えば、ただの中途半端なニート廃人で
頭だって、少し悪いなら救いようがあるのに
ここまでアホだし、ほんと何がよかったんだろう
おバカな所が萌えるってさ
これバカすぎだろうwww
不思議です、でも楽しかったんだよね